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手形割引とファクタリングの違い

モノやサービスの売買や委託などの取引にあたり、すぐに現金で代金を支払うのには資金繰りが厳しかったり、他からの入金を待つ必要があったりすることがあります。

その場合、契約で定めたりすることによって、約束手形を振り出したり、将来の支払いを約束した上で取引が進められることになります。

ところが、支払いを受ける側の事情で、手形の支払期日や入金日を待たずに、すぐに売上債権を現金化したいこともあります。こんなとき、これらの債権を換金する手段として、手形割引とファクタリングという2つのサービスがあります。

手形割引とファクタリングとは、具体的にはどのような差があるのでしょうか?
今回はそんな手形割引とファクタリングの違いについて解説します。

 

手形割引とは

手形割引は手形の現金化手段として古くから用いられてきました。銀行等の金融機関、または手形割引業者に手形を裏書譲渡し現金化します。

手形割引では、取引をした時から支払期日までの利息分を、銀行または手形割引業者に割引料として支払う必要があります。割引依頼人からみると、利息分が差し引かれて額面金額から減額されており、割引したようにみえることから、手形割引と呼ばれるようになりました。

ただし、銀行のほうが手形割引を受けるための審査に時間がかかりますので、現金化を急いでいる場合や、会社を立ち上げたばかりでなかなか審査が通りづらいと予測される場合、銀行よりも手続きが早い手形割引業者への依頼が選択肢となります。

 

ファクタリングとは

一方のファクタリングとは、売掛債権を、第三者に買い取ってもらうことにより債権を換金する方法です。債権とは、特定に人に対して一定の給付を請求しうる権利なのですが、この権利自体も売買することができるのです。

例えば、A株式会社がB株式会社に対して、12月1日に小麦粉100万円分を販売したとします。B株式会社の経理スケジュールが月末締め翌々月払いであった場合、入金は3月末となります。
ところが、A株式会社は2月末日までにC合同会社に対して、梱包材の代金80万円の支払い義務を負うこととなりました。

仮にA株式会社のキャッシュフローに余り余裕がなく、C合同会社に支払期日を延ばしてもらうことも難しい場合、A株式会社はB株式会社への売掛債権を、多少損をしても現金化したいと考えますよね。

こういった場合、A株式会社はファクタリング事業者にB株式会社への売掛債権を売却して、C合同会社への弁済にあてるという方法をとることができます。ファクタリング会社は手数料を控除したうえで資金をA株式会社に支払い、B株式会社から3月末に入金を受けるということになります。

 

手形割引とファクタリングとの違い

上記のように、手形割引とファクタリングは、売上債権を現金化するという目的は同じですが、契約の性質が異なります。現実にはどのような違いが生じるのでしょうか。
 

債権回収リスクを誰が負うのか

売上債権と債権回収リスクとは切っても切れない関係にあります。手形割引の場合、手形が不渡りになってしまった時のリスクは割引依頼人が負うことになります。

一方のファクタリングは、債権自体の買い取りになります。ファクタリングを依頼した側は、ファクタリング事業者に債権を譲渡してしまえば、元の契約関係からは離脱します。つまり、譲渡したあとに債権が回収不能となっても関係がないのです。
もし債権が焦げ付いてしまったら、ファクタリング業者がその回収リスクを負うことになります。

ファクタリング業者との契約には通常ノンリコース条項という取り決めが入っており、ファクタリング業者から依頼者に対して、債権ついて保証や損害賠償を求められることはありません。

以上から、取引先の信用力に問題がある場合は、ファクタリング会社への依頼のほうが、依頼主からすると安心度が高いといえます。その代わりとして、ファクタリング手数料のほうが、手形割引料よりも高額であることが多いです。

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